金利のお話し 金利と株価
経済ニュースを見ていると金利上昇で株価上昇の時や、金利下落で株価上昇の時もあったり、金利上昇で株価下落もあるでしょ。因果関係が分かりにくいのよね!結局金利と株価の関係はどういうことなの?
金利と株価の関係
株式投資をする上で経済ニュースで情報を得ている方も多いと思います。企業の分析をするボトムアップアプローチと合わせて経済をマクロからみるトップダウンアプローチも株式投資をする上で大切です。現在の世界経済や国内経済がどうなっているか?その経済で個別企業の業績も大きく影響を受ける訳なので無視はできないんです。
金利についての経済ニュースで頭が混乱するのは、金利が動く時に下記のような4つのことがおきるからです。
①金利上昇 → 株価上昇
②金利上昇 → 株価下落
③金利低下 → 株価上昇
④金利低下 → 株価下落
前回のおさらいで金利と景気の関係は
金利と景気の関係は、単純では無くいくつかの要件が相互に影響していました。
金利と株価の関係もそれに似ていて1つの因果関係ではありません。その時の状況によって捉え方異なってきます。
金利上昇は株高?株安?どちらなのか?
それはどちらでもあり得ます。
金利上昇 → 経済が活発 → 株価上昇
金利上昇 → 景気にブレーキ → 株価下落
金利上昇は景気が強いことの表れなので、この部分だけ捉えると株高になります。けれでもその金利上昇が行き過ぎると、今度は景気に悪影響が及んできて景気にブレーキがかかって株価が下落していきます。
金利と株価の関係は
金利より景気が先行、景気より株価の動きが先行します。
不景気の中、経済が動き出して金利が上昇していく時は既に株価が上昇しています。経済が立ち上がりの時は金利上昇、株価上昇になります。
今度はさらに金利が上昇してくると既に景気はピークを打っていて、それに先行する株価は下落している状態です。金利上昇で株安になる局面です。
金利と株価のサイクル
相場にはサイクルがあります。金利と景気で表すと下記のようなイメージになります。
横軸は景気、縦軸は金利です。
株価は景気と金利との関係で4つのサイクルで動くと言われています。
①金融相場 景気が悪く超低金利の状態です。景気が良くなっていくだろうという期待で株価が上昇していきます。不景気の株高になるのはこの時です。
金利低下 → 株価上昇
の局面です
②業績相場 景気が回復するとともに金利が徐々に上昇していきます。企業業績も期待から実際に業績がよくなり、企業の業績とともに株価が上昇していきます。
金利上昇 → 株価上昇
の局面です
③逆金融相場 景気がよくなって金利がさらに上昇してくると、景気にブレーキが掛かり株価の上昇も弱くなって、株価が下がり始めます。
金利上昇 → 株価下落
の局面です
④逆業績相場 景気が悪くなり、金利が下がっていきマーケットの雰囲気は悪くなり株価が下落します。
金利低下 → 株価下落
の局面です。
綺麗にこのような4つのサイクルに必ずいくとは限りませんが、概ね金利と景気と株価のサイクルはこのようなイメージで動いていきます。
実際の相場では、その時々で多くの投資家が金利、景気などのどの側面を重要視しているかによって力学が変わってきます。このサイクルのイメージを押さえておけば、金利と景気はどの局面で株価がどのように動く可能性があるか?と予測することができて投資家としてレベルアップができるでしょう。
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